must は絶対にすることです
should は当然すべきことです
will, would および can, could の関係と似ています
絶対に実行するか、しないことも想定しているかの違いがあります
現在形と過去形の関係ではありませんが、比較すればより理解しやすくなります
また、must と have to の使い分けも合わせて説明します
では、助動詞 must と should の使い方を例文をベースに説明します
助動詞の記事の内容と例文で参考にした主なものはこちらです
今回の例文と解説は、できる限りネイティブか専門家のものをベースにしています
<文法書、辞書>
・English Grammer in Use(GIU)
・Cambridge English Dictionary(Cambridge)
・ロングマン現代英英辞典
・新英和中辞典
<英語学習サイト&Video>
・BBC Learning English
・English with Lucy
<その他>
・YouGlish
・英語の法助動詞(中野清治 著)
must, have to, should の使い方と分類について
分類
must と should はすべきことを示す言葉です
絶対にすることや、正しいので当然すべきことを表現できます
理解しやすくするため、このあとの例文は次のように分類しています
するべきこと
- 規則集など
(法律、規則、道徳、正しいこと) - 自分たちがすること
(義務、責任、必要性) - 相手に守らせること
(命令、指示、禁止) - 相手にすすめる
(提案、アドバイス)
推量、確信
- 間違いない
- 正しいだろう
その他
- 強調、不満(must)
- 要求、提案、驚き(should)
- 仮定法(should)
この分類は、新英和中辞典とロングマン現代英英辞典をベースにまとめました
使い方について
must は過去や未来では使いません
代わりに have to を使います
これは比較的知られているので問題ないでしょう
間違えやすいのは must と have to の使い分けです
また、似ている意味で should があります
- must :絶対にしなければならない
- have to:しないといけないことがある
- should :正しい、一番いいので当然するべき
使い分けは次の通りです
意味 | must | have to | should |
---|---|---|---|
規則 ルール | 規則集、貼り紙 守らせる側(命令) | 守る側(義務) | (shall) |
義務 | ✕ | 義務 (しなければ ならない) | 正しいこと 一番いいこと (すべき) |
(決意) | △(イギリス英語) (英:自分の決意) | 〇 | ー |
命令 指示 | 命令・禁止 (絶対しなさい) (してはいけない) | 〇 | 指示 (当然すべき) (正しいこと) |
提案 アドバイス | 強いアドバイス (絶対おすすめ) | 〇 | 弱いアドバイス (してみれば) (私ならこうする) |
確信・推量 | 違いない | △ | 正しいだろう そうなるだろう |
その他 | 不満 (なぜすべきなの) 主張 (こうあるべき) | 〇 | 正しい行動を要求 いいことを提案 仮定法 |
must, should の使い方1 規則、ルール
must は modal verb だから気持ちを表現する言葉です
でも、規則の記述には must を使います
規則集や、注意書き、貼り紙などに書かれたものです
Door must be kept closed.
ドアは閉めておく必要があります
Students must not use cell phones in class.
生徒は授業中に携帯電話を使用してはならない
Seat belts must be worn.
シートベルトをしなければいけない
You must wear your seat belt.
シートベルトを着用する必要があります
Everyone has to wear a seat belt.
誰もがシートベルトを着用する必要があります
主語の you は目の前の相手ではなく一般的な人、みんなの意味です
規則には shall が使われることはあります
should だと、しないことも想定するのでふさわしくないようです
会話では、守らせる側は命令(must)、守る側は義務(have to)になります
must, should の使い方2 しないといけない
しないといけない状況はいくつかあります
- 義務 :規則などで従う必要がある
- 責任 :責任がありする必要がある
- 必要性 :何かのために必要なこと
- その他 :自分ですると決めたこと
この意味では must ではなく have to を使います
気持ちとは関係なく、守らないといけないものです
自分の意志の表明です(イギリス英語)
I must call my sister later.
後で妹に電話しないといけない
I must release this video tomorrow.
明日、このビデオを公開しなければなりません
I must remember to buy a birthday card for Alice today.
アリスのバースデーカードを忘れず買わなきゃ
自分の意志なので must のようですが、アメリカ英語では must は使いません
イギリス英語では、自分の意志によるものは must を使います
(比較)
You must study more.
もっと勉強しないといけない
(しなさい:命令のイメージ)
You have to study more.
もっと勉強する必要があります
(事実)
相手に must を使うと命令に聞こえます
文法的には使えますが、普通は使いません
しなければいけないときは have to を使えば大丈夫です
have to の使用例
(責任)
I have to go to work.
私は仕事に行かなければなりません
(必要性)
I have to get up early tomorrow.
明日は早く起きなくてはならない
I have to wear glasses of reading.
私は読書用の眼鏡をかけなければなりません
(その他)
I have to release this video tomorrow.
明日、このビデオを公開しなければなりません
繰り返しますが、アメリカ英語では自分の意志で決めたことも have to を使うのが普通です
must は気持ちなので、事実のときは have to のみ使います
I have to work from 8:30 to 5:30 every day.
私は毎日8時30分から5時30分まで働かなければなりません。
Joe has to travel a lot for her work.
ジョーは仕事のためにたくさん旅行しなければなりません。
GIU では、これらは事実なので must は使えないと説明しています
(have got to)
I’ve got to go at four o’clock.
私は4時に行かなければなりません
イギリス英語では、have to と同じ意味で have got to を使用することがあります
should
should は正しいことや一番いいと思うことに使います
自分に使うのは、正しいのは分っているけどしたくない気持ちがあることが多いようです
日本語の「するべき」でも同じですね
I should drink this.
飲むべきだよな
(でも飲みたくないな)
I should make it new label, but I won’t.
新しいラベルにするべきですが、しません
Now, I should say that I’m not a scientist.
さて、私は科学者ではないと言わなければなりません
時制について
must は現在の自分の気持ちの話です
一方、should では、現在、未来、過去の話ができます
(現在)
I should study today.
今日勉強しよう
(未来)
I should study tomorrow.
明日勉強しよう
(過去)
I insisted that he should apologize.
彼に謝るように言ったんだ
(過去)
I should have studied yesterday.
昨日勉強しておけばよかった
現在、未来、過去は should ではなく話の状況で決まります
完了形にすることで、明示的に過去の話になります
これは would や could と同じです
must, should の使い方3 命令と指示
命令と指示
must や should を使うと、相手に行動させることになります
そのため、相手が望むか望まないかで意味が変わります
相手が望まないことに must を使うと命令になります
そのため規則などを守らせる立場で使うことはあります
普通の会話では must は使わず have to を使います
命令ではなく指示のときは should を使います
If it is the law, you must obey that sign.
法律であれば、その標識に従わないといけません
(must)(boss:上司)
You must be at work by 9:00am every morning.
あなたは毎朝9時までには職場にいないといけない
(have to)
You have to have an operation.
あなたは手術をしなければなりなせん
(should)
If you haven’t read it, you should Google it.
読んでいない方はググってみてください
You should be wearing your seat belt.
シートベルトをするのが正しいことだよ
Passengers should proceed to Gate 12.
乗客は12番ゲートにお進みください
規則を should を使って相手に指示することもあります
命令のイメージではなくすべきことを伝えている感じです
謝らないといけない
(話し手の気持ち)
You must apologize.
謝らないといけないと思っている
You have to apologize.
謝るしかない状況だと思っている
You should apologize.
謝るのが一番いいことだと思っている
同じことを言っていますが、話し手の気持ちが違います
助動詞の違いで、聞き手も相手の気持ちが分かります
禁止
You must not come in here.
ここに入ってはいけません
You must not forget to take this medicine.
この薬を飲むのを忘れないで
否定は must not と mustn’t の両方が使えます
でも、アメリカ英語では通常 must not を使います(EC101)
must, should の使い方4 提案、アドバイス
相手に良いことは提案やアドバイスになります
(must)
You must get this.
これは絶対買うべき
You must have this.
絶対食べなきゃ
You must come again tomorrow.
明日また来てください
You must come and see us some time.
ぜひ遊びに来てください
(should)
You should go home.
家に帰ったほうがよいよ
He should take a day off.
彼は休みを取るべきですね
must より should が柔らかい表現になります
I think で始めると更に優しくなります
(比較)
You must go.
絶対行くべき
You should go.
行ってみれば
I think that you should go.
行くのがいいと思うよ
I don’t think you should work so hard.
働き過ぎじゃないのかな
Do you think I should apply for this job?
この仕事に応募すべきかな?
I think it should stay sunny all afternoon.
午後ずっと晴れが続くと思います
I think + should は相性がいいので多く使われています(GIU)
アドバイスでI should…を使う場合もあります
I’m going out now. Is it cold outside?
今から出かけるけど、外は寒いかな?
Yes, I should wear a coat.
そうだね、私ならコートを着るな
I shouldn’t stay up too late. You have to be up early tomorrow.
私なら遅くまで起きてない、明日は早く起きないといけないんだから
If I were you を省略して、「私ならこうする」とアドバイスしています(GIU)
must はとても強いアドバイスです
そのため、日常会話では、ほとんど should でアドバイスしています(EC101他)
次の言い方もよく使われます
Joe: This is for you. I hope you like it.
プレゼントだよ、気に入ってくれるかな
Rena: Oh Joe, you shouldn’t have!
わー、ジョーさん、そんなことしなくていいのに!
疑問文
(Must I come to the meeting tomorrow?)
(明日、会議に来ないといけませんか?)
Do I have to come to the meeting tomorrow?
明日、会議に来ないとダメですか?
must で質問できますが、Do+have to がはるかに一般的に使われています(BBC Learning)
Should I bring something to eat?
何か食べるものを持っていこうか?
What kind of fuel should I use in this car?
この車にはどの燃料を使えばいいのですか?
must, should の使い方5 推量(確信、期待)
must を使った推量(確信)
推量の意味では must は状態に対して使います(GIU)
- must be
- must be doing
している状態 - must do(状態動詞)
get, know, have など
完了形にして過去の状態にも使います(GIU)
- must have been
- must have been doing
- must have done(状態動詞)
She must be mad!
彼女は絶対怒っているよ!
You must be joking!
冗談じゃないわ!
(あなたは冗談を言っているでしょ)
It must be true.
絶対に正しい
There must be some mistake.
何か間違いがあるよ
It was long trip. You must be tired.
長旅だったね、疲れたでしょ
(疲れているに違いない)
It’s hot outside. You must be thirsty.
外は暑いね、のど渇いたでしょ
(喉が渇いているに違いない)
must は、この意味ではよく使われています
これらの例文も使えそうですね
You must have been really upset.
あなたは本当に動揺したに違いない
They must have made a mistake!
彼らは間違いを犯したに違いない!
現在の自分の気持ちを推量するのは変です
でも、過去の自分の行動を推量することはあります
I must not have sent that email.
そのメールを送信しなかったに違いありません
Oh, I must have forgotten my keys.
ああ、鍵を掛け忘れたに違いない
これは過去の話ではなく現時点での確信です
過去に起こったことを強い確信をもって話しています(EC101)
否定文は must mot ではなく can’t を使います
couldn’t も同じ意味になります
Oh, it can’t be true!
それは真実ではありません!(可能性がない)
Oh, it couldn’t be true!
それは真実ではないでしょう!(可能性がない)
疑問文
Could the data be incorrect?
データが間違っている可能性はありますか?
可能性や真実を聞く疑問文では、通常 might, may, must は使いません
Could または Do you think …? を使うのが一般的です(BBC Learning)
必然
(比較)
We eat to live.
生きるために食べます
We must eat to live.
生きるためには食べないといけない
(比較)
The plants need watering by now.
植物はもう水やりが必要です
The plants must need watering by now.
植物はもう水やりが必要に違いない
断定できるものでも must を使うことがあります
must によって、事実でなく推量の気持ちを込めています
should を使った推量(期待、正しいはず)
should は道徳などを守る正しい行動のイメージがあります
推量では、何かが起こる、または真実であることを期待するときに使います
This should be good.
これは良いはずです
It should be a nice day tomorrow.
明日はいい日になるはずです
That should be enough food for five people.
それは5人分の食料になるはずです
She should be back at any minute.
彼女はいつでも戻ってくるはずです
According to his teacher, he should pass the exam.
先生によると、彼は試験に合格するはずだ
The letter should have arrived by now.
手紙はもう届いているはずだ
should は可能性が高いときに使います(Cambridge)
must, should の使い方6 その他
強調、不満(must)
強調
We must not give up.
あきらめてはいけません
You must change what’s possible for you.
自分にできることを変えなければならない
You must try to see yourself through another person’s eyes.
他人の目を通して自分を見ようとしなければなりません
不満
You’d better go in the garden, if you must make such a row.
どうしても騒ぎたいなら外に出なさい
要求、提案、驚き(should)
should を使うときは、正しいことや一番いいことだと思っています
そのため、その行動を要求したり提案するときにも使います
また、当然そうだと思っている行動と違うときは驚きとなります
(要求)
I insisted that he should apologize.
彼が謝るべきと要求した
(提案)
What do you suggest we should do?
何をしたらいいか提案はある?
(驚き)
I was surprised that he should say such a thing.
彼がそんなことを言うなんて驚きだ
仮定法(should)
should は「当然すべき」なので、良いことが起きればのイメージがあります
でも、当然の成り行きで良くないことが起きることもあります
If the situation should change, we will contact you.
もし状況が変われば、連絡します
Should the situation change, we will contact you.
状況が変わるかもしれませんね、連絡します
If you should need any help, you can always phone me at the office.
もし助けが必要なら、いつでも連絡してください
Should you need any help, you can always phone me at the office.
助けが必要になるかもしれませんね、いつでも連絡してください
これらの状況では、if you should を should you にすることもできます
一般に倒置と言われる使い方です
疑問形になるので、意味を考えても不自然ではなさそうです
If条件文に should を使うときは、起きないことを想定して使っています
GIUでは、shouldを使うと話し手は可能性が小さいと感じていると説明しています
そのほかに「万一起きれば」と説明している人もいます
提案、アドバイスで説明した次の文も仮定法です
I should wear a coat. (私ならコートを着るな)
I should wear a coat if I were you.
must と have to の意味
ここまでは例文を中心に見てきました
ここからは解説が中心になります
must の意味
- I must go. 行かなければならない
- It must be true. 正しいに違いない
日本語では動作と状態で言葉が違うので、違うイメージがあります
ネイティブはどちらも同じ気持ちだと言います
どちらにも共通するネイティブのイメージは何でしょうか?
- I must go. 絶対に行く
- It must be true. 絶対に正しい
「絶対に」だと両方に共通する気持ちになりそうです
must have to 意味の違い
must は modal verb といわれる気持ちを表現する言葉です
「絶対にする」という気持ちがあります
have to do を直訳してみます
すること(to do)がある(have)
気持ではなく、すべきことがある事実です
どちらでも同じに使えることは多くあります
でも、気持ちか事実かの違いで、どちらか一方しか使わないものもあるので注意が必要です
mustに過去形がないのはなぜか?
助動詞は気持ちを伝えるものです
実現したことと実現してないことに分けて考えてみます
(実現したこと)
All the trains were cancelled, so we had to get a taxi.
すべての列車が運休になったので、タクシーに乗らなければなりませんでした
これは事実なので must は使いません
(実現してないこと)
He was supposed to get up early the next day.
彼は翌日は早起きすることになっていた
We needed to buy another ticket yesterday.
昨日、別のチケットを買う必要があった
(2023/3/20修正)
had to はすることがあり、実行したことも含んだイメージがあります
実行しなかったときは、I was supposed to または I needed to が使えます
was supposed to :約束や義務としてやるべきことをやらなかった
(未来の話)
We’ll have to buy another ticket later.
後で別のチケットを購入する必要があります
must は必ず実行する気持ちです
明日は気が変わるかもしれない
気が変わるかもしれない未来の決意に使うのは違和感があるのかもしれません
気が変わるかもしれない未来の義務にも使わないことになります
ただ、YouGlishで調べるとまれに使っている人はいました
(推量:違いない)
They must be correct.
絶対に正しい
普通は、過去形を推量に使うと「違うかも」の気持ちが入ります
must は100%正しいと思っているので、違うかもの気持ちは入らないですね
違うかもの気持ちが入らないので、must の過去形はないのだと考えられます
文法
文法的には、must に過去形はなく未来にも使わないことになっています
過去と未来は have to を使います
(現在)
We must buy another ticket.
私たちは別の切符を買わなければなりません
(過去)
We had to buy another ticket yesterday.
昨日、別のチケットを買わなければなりませんでした
(未来)
We’ll have to buy another ticket later.
後で別のチケットを購入する必要があります
日本語でも同じですが、英語も文法に従って話してる訳ではありません
話している言葉を体系的にまとめたものが文法です
mustに過去形がないのは、合理的な理由があるはずです
ここに書いているのは一つの解釈で、他の解釈もできると思います
解釈は覚えるための語呂合わせみたいなものだから、自分が納得できるものが一番です
無意識に言葉が出るようになれば、解釈は必要なくなります
must と have to を規則に使う
まず、規則集などに書かれたルールは must を使います
規則を作って適用する側と、それを適用される側でどちらを使うか変わります
ルールを守らせる側は、ルールに従い命令しているイメージなので must です
ルールを守る側は、気持ちではなく守るべき事実なので have to です
よくある説明では「規則に使う」といって説明するとき、どちらか一方の説明しかしていません
混乱していませんか?
(規則集)
Seat belts must be worn.
シートベルトをしなければいけない
(一般的な話)
If it is the law you must obey that sign.
それが法律である場合、その標識に従わなければなりません
(守らせる側:命令)
You must wear your seat belt.
シートベルトを着用する必要があります
(守る側:事実)
I have to wear my seat belt.
シートベルトをしないといけない
日常会話では、ほとんどの場合守る側の立場になります
must だと相手は命令されているように感じます
慣れないうちは have to を使うのが無難です
文法的には must も have to も両方使えます
must と should の違い
自分の決意と、相手にアドバイスする場合を見てみます
例文で話し手の気持ちを考えてみます
自分の決意
I must drink this.
飲まないといけない
(決意があり飲む)
I should drink this.
飲むべきだよな
(飲みたくない、どうしよう)
どちらを使うかで違う気持ちが伝わります
- must :仕方ない飲むか
- should :飲むのを止めようかな
どちらもマイナスなイメージですね
相手にアドバイス
(相手が嫌がること)
You must drink this.
飲みなさい(義務です)
You have to drink this.
飲まないといけない(外部要因)
義務などの相手が嫌がることだと、せざるを得ないので「命令」のように感じます
日常会話では、must ではなく have to を使うのが普通です
(相手が望むだろうこと)
You must drink this.
ぜひ飲んで(おいしいから)
You should drink this.
飲んでみたら(いいものだよ)
相手におすすめのことなら、must は強いアドバイスになります
should は正しいことや一番いいことを優しくアドバイスしている感じです
日常会話では、一般に相手に強く押し付けるような言い方はしません
日常生活のほとんどの場合、一般的なアドバイスについてshould を使います
それが非常に強いアドバイスのときにしか must は使いません(EC101)
should の使い方
要求や提案、アドバイスのときに「したほうがいい」の意味でよく使われます
should を省略することもできます
省略すると、文法的には仮定法現在と呼ばれる形になります
仮定法にしない直接法でも、意味はほとんど同じになります
イギリス英語では、should を使うのが普通です
アメリカ英語では、should を省略した仮定法現在が普通です
文法的には要求や提案のときは仮定法にしますが、口語では直接法でも大丈夫です
insistなどで、既に起こっていることを主張する意味で使うときは仮定法ではなく直接法になります
次の例文をみると分かりますが、日本語でも同じような使い方をしています
It’s essential that everyone should be here on time.
時間通りにいるべきことが重要
It’s essential that everyone be here on time.
時間通りにいることが重要(仮定法)
It’s essential that everyone is here on time.
時間通りにいることが重要
I insisted that he should apologize.
彼が謝るべきと要求した
I insisted that he apologize.
彼が謝るように要求した(仮定法)
I insisted that he apologized.
彼が謝ることを要求した
What do you suggest we should do?
何をしたらいいか提案はある?
What do you suggest we do?
何をするか提案はある?
we do だと仮定法かどうかわかりません
どちらも同じ意味なのでしょうね
I suggested that she should buy a car.
彼女に車を買えばいいと提案した
I suggested that she buy a car.
彼女に車を買えばと提案した(仮定法)
I suggested that she bought a car.
彼女に車を買うよう提案した
ほぼ同じ意味で相手に伝わるので、最初は好みの言い方を選べばいいと思います
違いは話し手の気持ちです
- should したほうがいい、一番いいと思っている
- 仮定法 いい考えのうちの一つで「これもある」ぐらい
- 直接法 感情が入らず事実を伝えている
日常会話ではどれも使われているようです
文法的には要求や提案などのこれからのことは should または仮定法で、実現していることは直接法です
if文や条件を含むものに、同じような使い方が出てきます
するべきことで、「こうすれば」「こうするだろう」など意味になります
I asked him if I should shut the window.
窓を閉めましょうかと彼に尋ねた
You should have called me if you were in trouble.
困っていたのなら、電話すればよかったのに
I shouldn’t worry about that if I were you.
私だったらそんなこと気にしないよ
If you leave now, you should get there by five o’clock.
今出発すれば 5 時にはそこに着くはずです
I should stay in bed if I were you.
私だったらベッドにいるでしょう
I shouldn’t worry about it if I were you.
私だったら気にしないだろう
if I were you が省略されることもあります
おわりに
must と should の使い方をまとめました
めったに使わないものは知識として知っていれば十分です
次の重要なものから使えるようにするのがいいと思います
・「しなければいけない」は have to を使いましょう
must だと相手は命令されているように感じます
・「きっとそうだよね」と確信しているときは must をよく使います
・「してみれば」とアドバイスするのは should です
should は毎日のように使っていると言っていました
文法も重要ですが、気持ちを考えるのはもっと重要です